人が人を愛する常態行動心理学的メカニズム

人が人を愛する常態行動心理学的メカニズム 〜或いは私が貴方を愛した幾つかの理由〜 人が人を愛するメカニズムは 生物学的には全く色気の無い話で 単に種の保存の法則に則り 優勢遺伝子を残す為の行為 と言う味もすっぽもない話。 されどこれを生物学的ではなく 心理学的取り分け 常態行動心理学的に 考察すると又、 違った面白さ(意地悪さ?) がある。 自分が幸せである事を 誰かから愛され愛している事を 堂々と公言する人が居る。 まぁ多くは芸能人なのだが 偶に一般人でもそういう人がいる。 周りからすると惚気やがって 厭味な奴と思われるか 幸せな人ねと揶揄されるか。 だが言ってる本人は残念ながら 惚気でも脳天気でもない、 言わば牽制である。 先に述べた通り生物学的には 人間は幸せを 本来的に隠す習性がある。 犬が餌の骨を隠すのと同じ、 これは他の犬から 自らの獲物を守る為である。 人間も生物なので 当然隠したがるのが普通。 されどそれを敢えて 公表する人がいる。 何故か? その事により 自らの防御力を上げ 生命維持率を上げたいからである。 自分がこれだけ愛せる人が いる事を示す人の中には二種類ある。 自らが愛情深い人である事を アピールする人と 自らがこんなにも深く愛せる人を 得ている事を自慢したい人と。 何れにせよ自己アピールであり それは生存本能が成せる業である。 これを策略ではなく 素でできる人が居る、 これこそが常態行動の妙である。 所がこれは余り喜べる事ではない。 これを素で出来ると言う事は それだけそれが常態化していると言う事。 裏を返せばお心の奥に 不安を内包させている事の現れ。 お心に不安が無ければ 人にアピールをする必要性はない。 人間は必要のない行動は決して取らない。 裏を返せば行動には その行動がどんなに奇異に見えても 御粗末に見えても必ずそれを行う理由がある。 人に自らが深く愛する人がいる 乃至は愛してくれる人がいる事を アピールする人はその奥で 深い不安と常無意識的に戦っている。 それは深く愛したい、 愛されたいと思う裏返し。 これを以前或るお金持ちの お嬢さんに直球でぶつけた事がある。 彼女は地位も名誉も美貌も有り 勿論資産家の娘さんでもあった。 自らが多くの男性から 愛されている事を自慢し 又自分も愛情深い人である事を 懸命にアピールしていた。 だが、心の奥底で 彼女自身は知っていた。 彼ら求愛する男性の殆どが 彼女の地位や名誉や財産や 体のみを欲している事を。 だが彼女自身それを 認めたくはなかった。 私は其をズバリ見抜き 本人の目の前で告げた。 勿論烈火の如く怒り全否定したが その行為自体が我が言の正しさを証明。 それから間も無く 彼女は彼女の”副次的産物” しか愛さない男性陣を全て排した。 つまり全財産相続権を 放棄し家を出たのだ。 無一文となり 何も持たぬ彼女に 魅力を感じない男共は 皆去って行った。 されど一人だけ 彼女の側に付き従う男性が居た。 彼女の嘗ての使用人であり 常身の回りの世話をしていた男性。 自分には貴方を雇う金は 既に無いと言っても 彼は彼女に付き従い進んで 身の回りの世話を焼いた。 お嬢様育ちで 何も出来ない彼女を心配し ついてきたのだ。 最初は正直鬱陶しかったらしいが 彼の誠実な気持ちに気づいた 彼女は彼を心底愛するようになり 数年ご結婚、貧しい暮らしながらも 迚幸せな人生を送ったと言う。 お金も大事、地位や名誉も 時には大事かもしれません。 されどこのカップルを 見れば解る通り 其は副次的産物でしかない。 本当に大切な物は何か? をこのカップルは教えてくれた気がします。 貴方の伴侶は本当に貴方を愛していますか? 貴方自身は本当に伴侶を愛していますか? 今一度その胸に問うて見て下さい。 https://www.instagram.com/p/CEj9btVAxJd/?igshid=4peidl7fqd1p