霊魂が求めている物は…

『霊魂が求めている物は…』

心理職の傍ら霊能者として全国から依頼を受託 

除霊、浄霊は悪霊払いを想起するだろうが 
だが現世に留まる霊魂は其等ばかりではない。 

   

 或る依頼者から依頼を受けて現場へ向かった。 
現場に着いた途端異様な雰囲気が辺りに漂う。 
確かに此は只事ではないなと直感した。 

 普段浄霊除霊に金銭は絡めない。 
 神から授かりし力に金銭を絡める事を御法度故
然し命の危険がある場合は別で金銭を頂戴する 

 遺された人達への遺産という意味で。 

   

 今回も依頼者の家に着いた途端嫌な予感がした

家に入ると益々霊気は強くなりヤバイと直感、
己にも家の回りにも結界を施した。 

そしてご家族から家の怪異現象について聞いた。
怪異現象自体はよく耳にする類いである。 

 だが私が気になったのは怪異現象の方ではなく
 寧ろ怪異現象が起こり始めた時期の方。 

   

 其は長患いの末亡くなられた御主人の葬儀が
済んだ直後から始まったというのだ。 

   

 私は思った、もしや?と降霊術で
亡くなられたご主人と対話を試みた。 

 私の予感は的中、怪異現象の主はご主人。 
長患いの末に亡くなられた為に家に思いが残り
其が残存思念として家に留まり続けたのだ。 

 故人は奥さんと子供を迚愛して居られ、
没後も思いが消える事はなかった。 

 故に故人は気づいてほしかったのだ。 
己が此処にいる事を家族を見守っている事を。 
何より家族を深く愛している事を。 

 成る程とその事をご家族へお伝えした。 

特に奥さんは号泣されその場で泣き崩れた。 
お子様方々も母親と共に涙を流されていた。 

 そして故人へ心からの感謝の気持ちを持った。 
間もなく家の怪異現象は一切無くなった。 

 安堵した故人の魂が成仏されたからだろう。 

 霊魂と言えど元々は人間、その場合残るのは
認知欲求だけである。 

 私に気づいて私を感じてと強く念じられる。 
霊魂の切なる願いは時に怪異現象を起こす。 

だが其の全てが悪い物とは限らない。 
時に其が家や家族を守っているかも。 

 その事を忘れないで下さいね。 
f:id:Garyu-T:20191225160013j:image