専門家が専門家たる理由

『専門家』が『専門家』足り得るのは 専門に特化しているから…だけではない。 『専門家』が『専門家』足り得るのは その『専門』と『非専門』の違いを明確にし  その『専門性』をより鮮明にできるからである。 私の『専門』は『心理学』である。 三十年『心理学』一筋で飯を食べてきた。   だが『心理学』だけを 只管学んできた訳ではない。 私の文章を良くご覧になると ”生物学”や”物理学”という言葉が  良く出てくる事がお分かりだろう。   寧ろ”心理学”という言葉より ”生物学的”という言葉の方が多い程。 それは”生物学”と”心理学”の共通点と  相違点を明らかにする事により  更に”心理学”という分野の色を  明らかにせんとする事が目的である。   私は生物学物理学以外にも 空間力学や天文学、色彩学や栄養学 果ては東洋医学や西洋医学悪魔学や神学、  サブカルチャーに至る迄  その守備範囲は果てしなく幅が広い。 これに深さが加われば完璧だが  生憎そこまでは時間も頭もついていかない。 されど触りだけでも 知識としていれて置けば それらと心理学との違いを  明確にする事くらいは出来る。 以前有る医師免許を持った素人と 議論をした事が有った。    氏は医学部時代  全ての科を学んだ筈だが  今はご自分の専門分野以外   何の知識も持ち合わせては居られなかった。   それを当然とし自分の専門分野 以外の知識は不要だと豪語した。 私は開いた口が塞がらず思わず絶句した。 外科医は外科的知識だけあれば  良いというものではない。 その疾患が外科的物なのか それとも心因性が原因なのか  それを探る必要は絶対にある。   例えば自傷癖の患者がいたとしよう。   勿論傷つけられた傷を治すのは外科医の仕事。 だが外科医はその傷を治すだけでは 仕事として不十分だと私は考える。 その原因を探りそれを除去し 二度と来院させないようさせる事こそ 外科医に求められるスキルだと私は考える。   其の為に欧米では心理の専門家と   常セットで治療に当たる。 これは何も外科的な物だけでなく  内科や消化器全ての科に当てはまる。 逆を言えば心理を学ぶ者にとって  大事なのは心理学だけではないという事。 外科的内科的凡ゆる分野の知識を  広範に求めておく必要がある。    そうでなければ本当に   お心を治す事は叶わないと私は考える。 今一度言う。   ”専門家”が”専門家”たりえるのは  ”非専門”との”違い”を明らかにしてこそ  ”専門家”という冠を  戴く事ができるのである。 ”専門以外は不要”とする”エセ専門家”は ”専門家”とは呼べない。 https://www.instagram.com/p/CFGYwiIg5w7/?igshid=227ex7xv906t